入社してみたら、「求人に書いてあったのと違う・・・」という場合ってありますよね。
私の前社でも、求人には「勤務地が自由に選べる!!」とか書いてあったのにも関わらず、いざ入社してみたら勤務地を勝手に決められてしまったことがありました。
もちろん私は「そんな田舎は嫌だ。求人に書いてあったことと違うじゃないか」と反論したのですが、そしたらなんと会社は私に対して誓約書を書かせてきたんですよね。
業務改善誓約書という書類で、簡単にいえば「もう文句は言いません。黙って会社に従います」ということを約束させる書類です。
「これを書かなければ懲戒処分する」と脅してきたため渋々従いましたが・・・やはり納得出来ませんでした。
だっておかしくないですか?騙されたのはこっちなのに。
他の会社に勤める友人の話を聞いても、
- 「求人に書いてあった残業時間と違った」
- 「給料が求人情報より圧倒的に低かった」
- 「残業時間10時間程度と書いてあったのにその4倍以上はある」
みたいな話を結構聞きますので、こういった事ってわりとあるようですね。
ただ、こちらからしてみれば詐欺にあったのと同じ事ですから、ショックと同時に怒りが湧いてきます。
さて、こういった詐欺求人に引っかかってしまった場合は一体どうすればいいのでしょうか。
目次
嘘求人(詐欺求人)を罰する法律は有って無いようなもの
残念なことに、求人情報と実状がたとえ異なっていたとしても、それを罰する法律はあって無いようなものという状態のようです。
一応、罰金30万円という罰則はあるようですがかなり軽いですし、それが適応された事例はまだ1つも無いという始末。
それならリスクなんて無いようなものですから、何も恐れずに求人を偽れてしまいますね・・・。
求人票の段階ではただの求人広告という扱いのようで、実際の雇用形態では無いためそこまで罰則が厳しく無いのでしょう。
それに、もし国から突っ込まれたとしても「その時とは事情が変わった」とでも言っておけばいくらでもスルー可能という有様です。
たとえ会社を訴えたとしても、その費用に対する見返りを考えれば全く割りに合いませんね。
これでは「入社さえさせてしまえばこっちのもの」という会社が出てくるというのも頷けます。
日本からブラック企業が無くならない理由の1つが分かった気がしますね。
求人情報を偽る会社というのは、つまりそういう会社である
私の場合は勤務地だったからまだいいものの、これが残業時間だった場合はかなりつらいですよね。
残業時間を偽るような会社であればサービス残業を行っているか、自分の時間が無くなるレベルで働かせてくるかのどちらかでしょう。
わざわざ求人情報を偽るというリスク(有って無いようなものですが)を冒してきているわけですからね。
残業が少ないって書いてあったから入社したのに、いざ入ってみれば死ぬほど残業があったなんてマジで笑えません。
そもそも残業が少ない会社を探していたのであれば、「長時間働きたくない」か「自分の時間を大切にしたい」という理由のどちらかですよね。
元々希望していた条件とは真逆の会社で長期間働くというのはつらいものですから、こういった場合は早めに転職した方がいいかもしれません。
求人情報に嘘を書くような会社が、果たして他の面でも法律を守るだろうか?
そもそも、求人に嘘を書く会社というのはコンプライアンスの「コ」の字も無いため、法律を守る気があまり無いでしょうね。
ですので、あらゆる面で法律違反をしてくる可能性があります。
例えば、残業代。
本来であれば、残業代というのは
- 1分単位で支払われなければならない
- 1日8時間、または週に40時間を超えた場合、残業代は1.25倍支払わなければならない
- 月60時間を超えた場合、残業代は1.5倍支払わなければならない
- 法定休日に働いた場合、残業代は1.35倍支払わなければならない
- 深夜に残業した場合、残業代は1.5倍支払わなければならない
という決まりがありますが、果たしてきちんと支払ってくれるでしょうか?
詐欺求人を平然と載せるような会社であれば、残業代のちょろまかしをやってきても不思議ではありませんね。
もし辞めずに続けたいのであれば、きちんと勤務記録などを残しておいた方がいいかもしれません。
- 「メモに勤務開始と終了の時刻を書いておく(天気や気温も書いておくと信憑性UP)」
- 「会社のパソコンの時計を写真に撮って残しておく(勤務開始と終了の時刻)」
- 「残業の開始と終了の時刻も忘れずに残しておく」
など、きちんと証拠をとっておけば辞める際に残業代を一括で請求できますからやっておくに越したことはありません。
たとえ「は?お前残業なんてしてないだろ」と誤魔化されても、証拠さえあれば残業代を勝ち取ることが可能です。
入社から日が浅ければ即辞めるのが正解。職歴に傷が付くこともない
まだ入社から日が浅いようであれば、即辞めてしまうのが一番の対処法になりますね。
入社してすぐ「あれ、求人と違う・・・」と気がつけば、まだ傷が浅いうちに撤退することができます。
試験雇用期間であればすぐに辞めても職歴には傷が付きません(履歴書に書かなくてもなんとかなる)し、たとえ本採用であっても大きな問題はありません。
転職の際も「求人に書いてあった事と全く違うという事実が入社後すぐに発覚したため、ミスマッチと判断し退職しました」といくらでも説明することが出来ますからね。
求人に嘘を書く会社に勤め続けていてもそんな会社は他に何をしてくるか分かったものではないため、さっさと辞めてしまった方が安全でしょう。
とりあえず、会社を辞めたい時は転職サイトにでも登録して、ざっと眺めてみるのがいいと思います。
過去の私もそうだったのですが、「転職しようかな」と思った時ってまず転職サイトを使いますよね。
求人というものはずっと出ているわけではないため、ホワイト企業の求人が消えてしまう前に早めに登録しておくのがオススメですよ。
利用も無料ですし、登録も5分程度ですから気軽に見てみるのがいいと思います。
求人情報を偽る会社は確実にブラック企業なので早く転職した方がいい
求人情報を偽る会社というのは問答無用でブラック企業だから早く辞めた方がいいのは言うまでもありませんが、また同じ過ちを繰り返したら意味がないですよね。
一般的な求人の探し方だとどうしてもブラック企業に当たる可能性が出てきてしまうため、きちんと転職エージェントというサービスを使った方がいいかもしれません。
というのも、例えばハローワークなんかだと求人情報を無料で載せられるため、ブラック企業が載せ放題になっているのが現状なんですよね。
その点、転職エージェントであれば求人を載せるのにもお金がかかるためブラック企業はあまり載せたがらないんです。
(転職エージェント経由で入社した場合、その会社は転職エージェントに報酬を支払う仕組みになっているからです。)
なので、きちんとこういったサービスを使った方が嘘求人に騙される心配はなくなります。
他にも、転職エージェントはその求人の真偽を確かめたり求人情報の精査だって行っているため、かなり安心出来るサービスだと言えますね。
それに、上記にも書いたように「会社が報酬を払っている」ため、私たちは無料でエージェントを利用できますから気軽に使ってみましょう。
まとめ
自己責任論が蔓延している日本ではたとえ嘘求人に騙されたとしても「ちゃんと事前に見極めないお前の自己責任だ」とでも言わんばかりです。
ですので、自分自身で対処してなんとかするしかないんですよね。
幸い、今は人手不足の影響で会社も採用に積極的ですから、転職はしやすい状況になっています。
ただ、こういった情勢というのは波があるため、再度また就職氷河期みたいな時代がきてしまう可能性も当然あります。
そうなる前に安定した職場に着くためにも、早めに行動してホワイト企業の椅子を勝ち取りましょう!