ひと昔前までは30代の平均年収は500万円、多い人であれば600万円が平均でした。
しかし現在では平均が400万円ほど(毎月の給料は33万円程度)となり、年収の低下が伺えます。
そしてこの400万円というのも平均でしかなく、当然この値よりも低い人だっているわけです。
実際、30代なのに年収300万円という平均以下の額しかもらえていないという人は大勢います。
年収300万円というのは、月の給料だと額面で25万円程度です。ここからさらに社会保険などが引かれるため実際の手取りは20万円程度になります。
ボーナスがあればまだ良いですが、それすら貰えないようであれば「毎月稼いでは消えていく」というラットレースが続くかもしれません。
(※ラットレース=回し車を回るネズミのように、永遠と走り続けても一向に資産が貯まらない状態)
正直に言えば、30代で手取り20万円というのはちょっと少な過ぎます。
30代手取り20万円の現実
そもそも、将来を考えつつ貯金しながら生きていくのであれば少なくとも手取りで30万、ボーナス無しの会社であれば手取りで35万円くらいは貰えないと将来が不安です。
やはり手取り20万円では毎月の生活費の出費で精一杯であり、将来に備えるための貯金も満足に出来ません。
毎月掛かる生活費は人によってバラツキがありますが、一番大変な例を挙げるとしたら「東京に住みながら奨学金の返済義務もある人」でしょうか。
参考までに書くと、
- 家賃:6万円(これでも安い方)
- 水道光熱費:2万円
- 食費:3万円
- 携帯代:1万円
- 生活用品代:1万円
- 奨学金:3万円
と、こんな感じであり合計16万円ほど。
遊びにもお金を使いたいのであれば、大体毎月18万円くらいは必要です。
手取り20万円でこれでは、貯金なんて出来てもせいぜい月2万円程度。
1年間貯金を頑張ったとしても年に24万円くらいしか貯まりません。
もちろん、奨学金を抱えていない人であったり、実家暮らしや地方暮らしで家賃が安い人であればもう少しお金に余裕は出来るかもしれません。
ですが、それでも「一度病気などにかかってしまえばお金が一気に吹き飛んでしまう」というのが手取り20万円の現実です。
一生懸命頑張って貯金したとしても、イレギュラーな出費が重なれば簡単に消し飛んでしまいます。
生きていく以上は予想外の出費が付き物で、例えば「冠婚葬祭」や「会社の飲み会」、「友達からの遊びの誘い」や「壊れた家電の買い替え」など、本当に突然お金が飛んで行ったりするものです。
私も、以前の会社では毎月稼いだ額のほとんどが生活費として消えていき、働いても働いても一向にお金が貯まりませんでしたね。
毎月一生懸命働いているのに全然お金が貯まっていかないので、まるで「ただ生きるためだけに働いている」ような感覚でした。
「これじゃ貯金できない・・・」と思った私は家賃の安い家に引っ越したり、食費を削ったりお風呂に入る回数を減らしたりして無理やりお金を作りましたが、逆に言えば「そこまでしないと満足に貯金する事は出来ない」という事です。
やはり手取り20万円では自分1人が生きていくだけで精一杯ですし、結婚も難しいでしょう。
給料を上げるにはどうしたらいい?
では、一体どうすれば給料を上げることが出来るでしょうか。
その代表的な方法について挙げていきます。
今の会社で昇級や昇進をする
仕事を頑張って評価されれば、昇級や昇進することが出来ます。
役職が付けば手当も付き、給料も数千円〜数万円程度上げることが可能です。
ただ、並大抵の努力では実現出来ませんし、評価されるまでに時間が掛かってしまうのが難点ですね。
それに、資格などが条件の場合は本来の業務以外に時間と労力を使わなければなりません。
また、企業によっては給与体制が厳密に定められているため、対して給料が上がらない場合もあります。
「頑張りの割には、そこまで上がらなかった」という場合も多いですし、必ずしも昇級や昇進が出来るとも限らない点も注意が必要です。
時間を作って副業をする
副業が禁止されている会社もまだまだ多いですが、最近では「副業解禁」する企業も増えてきているため、収入を増やす手段として効果的です。
また、副業によって得られたスキルや経験を本業に活かすことが出来る場合もあるため、金銭的な面以外にもメリットがあります。
たとえ会社で副業が禁止されていたとしても、本来「会社が仕事以外の時間について制限する」ことは出来ないように労働基準法で定められているため、バレたとしても大きな問題にはならないでしょう。
それに、自分で確定申告をするようにすれば副業をやっていることなんてまずバレませんから、一度挑戦してみるといいかもしれません。
ただ、会社以外の時間でやらなくてはいけないためプライベートな時間は減ってしまいますし、そもそも会社で残業が多いのであれば「副業をやるには睡眠時間を削るしかない」という場合もあります。
投資をして増やす
投資には株や為替、不動産など様々な種類がありますが、千円程度から手軽に始められる物も多いです。
上手くいけば手持ちの資産を2倍、3倍と増やしていける可能性があるため、夢が広がります。
ただ、やはりリスクはあるもので、例えば株価が暴落した際などはマイナスの損益が出てしまう可能性もありますね。
投資にはある程度の知識と経験が必要ですから、「自分で勉強する気力がある人」や、「含み損が出ても冷静さを失わないメンタルの強い人」以外はやめておいた方がいいでしょう。
転職する
転職する事で、大幅な年収アップが見込める場合があります。
30代で手取り20万円というのは平均よりも低いため、なおさら転職する事で年収が上がる可能性は高いです。
短期間でかなりの額を上げる事が出来るため、今すぐに状況を変えたいと思っている人にはうってつけの方法だと言えます。
ただ、いくら転職して年収アップ出来たとしても、前より仕事が激務になったり、自分とは合わない会社に入ってしまえばそれはそれで後悔してしまう可能性もあります。
そうならないためにも、やはり会社選びには慎重になる必要があるでしょう。
手取り20万円しかくれないような会社が、今後給料を上げてくれる可能性は低い
今の状況を手取り早く改善したいのであれば、時間をかけて昇級や昇格を目指すよりも転職した方が確実です。
どちらにせよ、今手取りで20万円しかもらえない会社にいるのであれば、そこにしがみ付く理由もないと思います。
上記にも書いたように30代で手取り20万円というのは平均よりも低いですから、それよりも良い給料をもらえる会社は山ほどあります。
30代なのにも関わらずそのくらいの給料しかもらえていないのであれば、さっさと転職してしまった方が良いでしょう。
それに今の会社をそのまま続けたところで、月に20万円しかくれないような会社がいきなり25万円くれるようになるとも思えません。
正社員で働けているだけありがたいと思う人もいるかもしれませんが、手取り20万円は下手すれば派遣社員よりも低い給料です。
正社員という肩書きだけでは飯は食えませんし、将来的に昇級も出来ず40代になっても手取り20万円のままである可能性も大いにあります。「正社員だから」という理由だけで続けるのって、結構危険ですよ。
月に20万円しかくれないような会社で働いていても、未来は暗いでしょう。
転職はリスクが高いみたいなマイナスイメージもあるかもしれませんが、30代で手取り20万円しかくれないような会社に居続ける方がよっぽどリスクが高いです。
今の会社で頑張って給料を上げるとしても時間が掛かりますし、たとえ上がったとしても元が低すぎるため大した額にはならないでしょう。
ただ、今まで転職ということを考えたことすらなかった人は、どうすれば良いのか分からないかもしれません。
以前の私もそうだったのですが、私の頭の中には「今の会社を続ける」か、「辞めて無職になる」かという2つの選択肢しかありませんでした。
「辞めたら生きていけないから」という理由で無理して続け、毎日お金のことで悩んでいましたね。
今思えば、在職中に転職活動をすれば良いだけという簡単な話なのですが・・・。
転職先が決まるまで今の会社に居続ければ、絶対に食いっぱぐれる事はありません。
手取り20万円というのは最低ライン
正社員で手取り20万円というのは、単刀直入に言えば会社が支払う「最低ライン」です。
よっぽど会社が人件費を削減しているのか、売り上げが伸びず社員の給料を削らざるを得ないのかは分かりませんが、低すぎる水準です。
20代ならまだしも30代でその額であれば、将来的に昇級・昇進したとしても世間一般の平均よりも低い額しかもらえないでしょう。
それでも、人間関係が良かったり、仕事が楽だからなどの理由があれば続けるのも選択肢の1つですが、やはりお金も大事です。
それに、40代、50代になっても対して給料が上がらなかった・・・なんて場合もあります。
歳を取れば取るほど転職は厳しくなる一方ですし、ますます今の会社からは抜け出せなくなってしまいます。
転職は若ければ若いほど有利
転職は若ければ若いほど有利であり、年齢というものはそれだけ重要視される要素です。
とはいっても30代であれば、転職の際は年相応のスキルが求められます。
今の職場でスキルが積めそうであれば、もう少し今の会社で頑張るのもありでしょう。
ただ、世間で言われている通り、転職できるギリギリのラインは35歳です。
そこを越えてしまえば、よっぽどの経験とスキルがない限り今より良い会社に入れる可能性は低いでしょう。
つまり、出来るだけ早く行動を起こすべきで、35歳を超えてしまえばもはや為す術がなくなってしまいます。
30代で手取り20万円しかもらえないような会社の方が少ないくらいですから、転職して給料が上がる可能性の方が高いです。
冒頭でも書きましたが、30代であれば手取りで33万円以上が平均値ですからね。
これって要は、あなたは今の会社から過小評価されている状態なわけで、正当な給料が支払われていない状況だと言えます。
自分を正当に評価してもらって今より高い給料を貰うためにも、思い切って転職に踏み切りましょう。
・・・とはいえ、いきなり転職というのも難しいでしょうから、まずは転職サイトに登録をして
- 今の自分のキャリアなら、どの業界に転職できるのか?
- 自分の年収相場はどのくらいか?
- 今、どの業界が熱いのか?
といったリサーチをしておきましょう。
転職サイトに登録したからといってすぐに転職する必要はないですし、リサーチ目的だけでも十分に役割が果たせます。
常に求人をチェックしておけば、どの業界がいま儲かっているのかといったトレンドが分かりますし、年収相場も見えてきます。
今の会社に不満がある場合はとりあえず登録しておいて損はありませんよ。
また、もう本格的に転職活動を始めたい人であれば、オススメは転職サイトではなく転職エージェントを使う方法です。
転職エージェントは、職務経歴書の作成や面接対策などを行ってくれて、さらにあなたにマッチする求人を無料で紹介してくれる仲介サービスです。
在職中でも登録や相談が可能なため、まだ転職を検討している段階の人にもオススメできます。
独自求人も多いですし、企業側からお金を貰っているため利用者側の負担は0円です。
また、転職エージェントは「転職者が採用されなかった」または「転職者が入社後、半年以内に離職した」場合は稼ぎが一切発生しないため、真剣にあなたの転職をサポートしてくれます。
転職エージェントは、国内最大手の
と、外資系に強い
あたりを使えばいいでしょう。
この2社で国内・外資どちらの求人にも対応できます。
(外資系に興味がなければ、リクルートエージェントだけでOK)
3社も4社も登録してしまうと、対応が追いつかなくなり逆に非効率になるため注意してください。
まとめ:転職して正当な評価と正当な給料を得よう
手取り20万円から脱出するためは転職するのが最も確実であり、時間も掛からない方法です。
今の会社で薄給なまま続けたところでその状況はずっと続く可能性が高いため、無駄に歳を重ねてしまう前に転職に踏み切りましょう。
それに、今は人で不足の影響で会社も採用に積極的ですが、再度また就職難の時代に突入してしまう可能性もあります。
転職市場が活発な今のうちに行動を起こした方がいいかもしれません。
私も転職して給料が上がりましたし、転職先では手取りで30万円を超えたため「なんでもっと早く転職しなかったんだ・・・」と思ったくらいです。
私は外資系に興味がなかったのでリクルートエージェントを利用しましたが、私に合った求人探しから書類の作成、面接対策やキャリアプランなど、転職の際に大変なことを全てサポートしてくれたので本当に助かりました。
1人であれこれ頑張っていたら、面倒なことが多すぎて結局諦めていたかもしれません。
誰かの助けがあるとこんなにも楽になるんだと実感した瞬間でしたね。
料金は一切かかりませんでしたし(求人を出している会社が費用を負担している)、登録も5分程度ですぐに終わったので気軽に利用してみるのが良いと思います。
1人で転職活動をするよりも内定を得られる確率がかなり上がりますから、給料アップのためにも転職エージェントを活用して転職活動を進めていきましょう!
関連記事
▼同業他社への転職の方が、転職後に年収を大幅に上げられる可能性は高いです。
▼今よりも高待遇を目指すのであれば、むしろ転職は有効な手段だと言えます。
▼最低賃金以下しか貰えないような正社員って、果たして「正社員」と呼べるのでしょうか?