会社で怒られたり、上司などから酷い対応をされ続けていると、「会社に行くのが怖い」と感じるようになりますよね。
私も前職では職場にあまり馴染めず、いつも疎外感を感じていた上に、毎日上司から罵倒され皆の前で怒られたりしていたため、会社に行くのが怖くて家から出るのも一苦労だったくらいです。
朝起きた瞬間から憂鬱で、会社に行こうとしても玄関の前で座り込んでしまい、吐き気すら感じるレベルでした。
しかもそういう状況に一度なってしまうと、社内でも萎縮してしまい、さらにミスが増えてまた怒られ、さらに会社に行くのが怖くなるという悪循環に陥ってしまいます。
実際、このことに悩んでいる人は多く、若い人だけに限らず、30代以上のミドル世代までこのような悩みを抱えている人はたくさん存在します。
年齢キャリア問わずこういった人は多いですし、それだけ私達にとって会社という存在が大きいということなのでしょう。
海外であれば、こういう悩みを相談すると「じゃあ転職すれば?」と言われて終わりなのですが、日本においてはそう簡単に「はい転職!」とはいかないです。
小さい頃から学校で、
- 途中で投げ出すのは悪いこと
- 根性で耐える事が美徳
- 学校を退学するのは悪
みたいな価値観の中で生きてきましたし、実際に日本では「転職は悪いことだ」とか「転職すると不利になる」なんて言われていますからね。
なんとなく転職は後ろめたく感じますし、怖いからといって転職するのはなんだか逃げているみたいな、そんな気すらしてきます。
ただ、そういった「逃げ場の無い感じ」がさらに怖さに拍車をかけているのかもしれません。
では、こういった状況になってしまった時は一体どうすればいいのでしょうか。
会社に行くのが怖い原因のほとんどは人間関係
まず、「会社に行くのが怖い」と思う理由のほとんどは「人間関係によるもの」です。
逆に考えてみれば、それ以外のことで怖いと感じる要素なんてほぼありませんよね。
たとえば仕事が激務だったりしても、会社に行くのが嫌だったり苦しかったりはしますが「怖い」と思うことはないでしょう。
給料が低かったとしても「あー、薄給つれえ。仕事変えようかな」とは思いますが怖くはないです。
残業が多かったとしても、さすがに恐怖を感じるレベルまではいかないですよね。
もしかしたら身の危険を感じて恐怖を感じることはあるかもしれませんが、それでも「会社に行くのが怖い」とまではなりません。
つまり、会社に行くのが怖いと感じる理由は人間関係にあるということです。
まずは、自分がどんなことに恐怖を感じているのかということを明確にしてください。
- 毎日上司から罵倒されている
- 上司から人間性を否定されている
- 「仕事が遅い」といつも怒られている
- 周りと比べられ、「お前はダメなやつだ」といつも暴言を吐かれている
- 職場の雰囲気が重く、会社にいる時間は生きている心地がしない
- 少しのミスでも怒られるため、いつも気が抜けない
- 何をやっても必ずどこかで怒られるため、もう会社に行くのが怖い
など様々ありますが、自分の中で理由を把握できれば、その後の対処法も見えてきます。
(ちなみに私は、上記の全てを経験しています。)
会社に行く恐怖を軽減する方法
では、一体どうすれば会社に行くのが怖くなくなるのでしょうか。
その方法を見ていきましょう。
人からの評価なんて一切気にしないようにする
まず最初の方法としては、「周囲の評価なんて一切気にしないようにする」方法です。
これは実際私がとった方法なのですが、かなり効果がありました。
実際、他者からの評価ほど当てにならないものはありません。
ある人から見れば好評価でも、ある人から見れば悪評価・・・なんてこと、山ほどありますよね。
たとえば、おとなしい人だったら「落ち着いている」という好評価もあれば、「つまらない」なんていう悪評価もあります。
人当たりの良い人だって、「話しやすい」という好評価もあれば「八方美人だしなんか信用できない」という悪評価をする人はいます。
他にも、仕事が出来てどんどん効率化する人は上司から見れば好評価でしょうが、同僚から見れば自分と比べられてしまうため嫌でしょうし、「うわー、あいつが頑張りすぎるせいで俺たちも頑張らなきゃならないじゃん」みたいに思われて陰口を叩かれる事だってあります。
つまり、自分の事をどう評価するかっていうのは人それぞれ全然違うものですし、評価する人が置かれている立場によっても変わってくるため、なんとも「適当」なものなんですよね。
他者からの評価で自分の価値を測っている人が疲弊してしまうのはこれが原因ですし、こんなものを気にしていても本当に時間の無駄です。
「自分の価値は自分が決める」くらいの心構えになれれば、会社に行く恐怖も和らぐと思います。
・・・とはいっても、毎日長時間、会社という集団の中で過ごすことになるため、その心構えはどうしても揺らいでしまうのですが・・・。
強靭なメンタルを持つと自負している私ですら、何度も心が折れそうになりましたからね。
その度に席を立って1人になり、メンタルの調整を行なっていました。
やはりそれだけ人間というものは他者からの影響を受けてしまうものですし、毎日罵倒されながらでも上記のような心構えを維持出来る人は、あまり多くはないかもしれません。
ですが、気休めだと思ってやってみると、気持ちは少し楽になります。
会社との距離が近すぎるなら離れてみる
自分の居場所が会社しかないと、そこでの評価が自分の全てだと思い込むようになってしまいます。
それに、毎日8時間以上という長い時間を過ごす場所ですから、そこしか居場所がないと「人生の全てが会社で決まる」みたいになるでしょう。
職場との心の距離が近すぎると、全体が見えなくなってしまいます。
本当はあなたが人間的に魅力的な人であったとしても、仕事が遅ければその一点だけを会社から責められ、「自分はダメなやつだ。生きてる価値無い」みたいに思考が閉鎖的になってしまうんですよね。
会社からの評価だけが、あなたの全てではありません。
ただ、今の仕事が合わなかったり、周りの人間に恵まれてなかったりしただけです。
環境が変わればまた評価も変わるものですし、所属する集団が変わればまた評価は変わります。
たとえばウサギは陸上では早いですが、海では早く泳げません。
逆にカメは陸上ではノロノロしていますが、海ではスイスイと泳ぐことができます。
悪口ばかり言う人たちの集団の中ではつらい思いをするだけですが、好意的に思ってくれる人達の集団の中では楽しく過ごせます。
あなたはただ、自分に合っていない環境に運悪く飛び込んでしまっただけでしょう。
一度長期休暇を取ってみたり、会社以外に居場所を見つけるなど、少し会社との距離をおくようにしてみてください。
嫌な態度で接してくる人の気持ちを把握してみる
あなたの事を罵倒してくる人にも理由があるでしょうから、それを考えてみるのも効果があります。
たとえば、嫌な態度で接してくる人が上司であれば、
- その上司も若い頃毎日罵倒されていたため、そうするのが普通だと思い込んでいる
- 逆に、「同じ思いをさせてやろう」と思ってそうしている
- 上司という責任から毎日膨大なストレスを抱え、それを部下に対して発散してしまっている
- 家庭が上手くいっておらず、部下に当たってしまっている
など、そうしてしまうだけの何かがあるかもしれません。
やはり人間、完璧な人などいませんし、どうしてもストレスで人に当たってしまうということはあるでしょう。
こういった人の感情を理解できれば、多少は気持ちが楽になるかもしれません。
ただ、「本当にただの嫌がらせでやっているだけ」とかいう悪質な人もいますが・・・。
会社に行くのが怖くても抜け出せない日本の閉鎖的思考
上記に書いた対策法が気休めにしかならないのであれば、そろそろ「転職」を検討してもいい頃ではありませんか?
確かに転職というと「逃げ」みたいでマイナスなイメージがありますが、逃げて何が悪いのでしょうか。
こんなにブラック企業が蔓延している日本において、閉鎖的思考は最悪です。
転職を我慢して無理やり続けたところで、うつ病などの取り返しの付かないところまで来てようやく退職といったことになりかねません。
手遅れになるまで耐えないと認められないというのも日本の悪いところですが、さっさとその価値観から抜け出した方がいいでしょう。
結論、会社に行くのが怖いのであれば転職した方がいいです。
海外であれば、会社で理不尽な仕打ちを受けたり、いじめられたりした場合は、耐えきれなくなる前にさっさと転職しています。
でも日本だと、どうしても周りの目が気になったり、「根性のないやつ」と思われるのが嫌だったりして逃げ出せないものですよね。
そういった逃げ場のない状況が「会社に行くのが怖い」という感情の正体です。
そりゃあ会社に行けば嫌な事があるのに逃げ道がなければ「怖い」と思うのも当然です。
まずは、「転職は悪いことではない」ということを知ってください。
今の状態のまま、「怖い」と思いながら毎日生きる事があなたの幸せですか?そうではないですよね。
そういった環境からは抜け出すことは逃げでもなんでもありません。戦略的撤退です。
それに、転職って実はより良い環境を手に入れるためにむしろ必要なことなんですよ。
- より良い人間関係のために転職する人
- 給料をより上げるために転職する人
- 自分がやりたい仕事に付くために転職する人
などなど。
なぜか日本では「転職は悪いこと」みたいな価値観が蔓延していますが、これはブラック企業が社員に辞められないように作り出した価値観です。
そうやって暗示をかけ、ブラック企業が社員を使い倒すために悪用しているだけ。
どれだけこき使おうが、暴言を吐かれようがそれでも辞めない社員は便利に使えますからね。新しく採用してくるコストも無くなるため、ブラック企業にとっては良いことばかりです。
あと、これだけ転職にマイナスイメージを持つ国なんて日本くらいですよ。
海外ではむしろ転職しない人の方が「1つの会社しか知らない視野の狭い人」っていうマイナスイメージになるんですけどね。
より良い会社で働きたいのであれば、積極的に転職をしていくべきです。
抜け出すには辞めるしかない。意志の強さを発揮する事が大切
とはいっても、「会社に行くのが怖い」と感じるほどであれば、「辞めます」と言い出すのも難しいかもしれませんね。
- 上司になんて言われるか分からない
- 辞めると言えば怒られるかもしれない
- 周りに迷惑をかけてしまう
などと思ってしまう気持ちも分かりますが、そうやって周りを気にしていても状況は全く変わりません。
それどころか、そんな気持ちで働き続けていても結局は周りに迷惑をかけるだけなんですよ。
「迷惑をかけてしまうから」と思って会社を辞めずに続けたはずが、結局はモチベーションの低い状態で働かれて迷惑だったなんて皮肉な話です。
それに、いつも会社で貧乏くじを引くのは真面目な人や気弱で断れない人なんですよね。
そういった人は利用されてしまうのがオチですから、時には意志の強さを示さなければなりません。
勘違いしている人も多いですが、人間社会も弱肉強食なんです。
弱い人は強い人に利用されたり蹴落とされてしまうということ。
しかし、ライオンが海で生きられないように、環境が違えばまた強者も違います。
あなたが今の環境に適してないから、弱者側にいるだけなんですよね。
転職により環境を変えれば、状況は必ず好転します。
そのためにも、退職を切り出す時だけでも意志の強さを発揮し、「辞めます!」と力強く伝えてください。
大丈夫、何を言われようが辞めるまでの付き合いです。
辞めてしまえばそこから先は何にも関係のない他人に戻るのですから、気にする必要は全くないですよ。
一発で理想の会社に入れる人なんてほとんどいない
転職を必要以上に避けたがる人も多いですが、もはや現在会社転職することは当たり前になってきています。
そもそも、「初めて入った会社で自分にバッチリ合った会社に入れました!!」なんて人の方が少数派なんですよ。
考えてみても分かりますが、一発で理想の会社に入れる確率なんて小数点以下の確率です。
2回、3回目の転職でやっと自分に適した会社に入れたなんて話はザラですから、必要以上に転職を後ろめたく思わないこと。
失敗しても死ぬわけじゃないんですから、もっと気楽に考えて良いんですよ。
「辞められない」と思い悩んでうつ病になって、ドクターストップがかかってようやく辞めますなんて遅すぎます。
しっかりと自分の意思で決断し、行動できるようになれば良いんです。
それに、転職なんて思っている以上に簡単なものですよ。
私も過去に転職を経験しているため言えるのですが、最初は「やる事が多くて大変そう」だと思っていてもやり始めれば「あれ、意外と簡単じゃん」と絶対に気がつきます。
人間、自分がやった事の無い未知の行動はプロセスが見えないため「難しそう」だと感じるだけです。
とはいえ、いきなり転職というのは難しいでしょうから、まずは転職サイトに登録をして
- 今の自分のキャリアなら、どの業界に転職できるのか?
- 自分の年収相場はいくらなのか?
- どの業界が今熱いのか?
といったリサーチをしてみましょう。
転職サイトに登録したからといってすぐに転職する必要はないですし、リサーチ目的だけでも十分に役割が果たせます。
常に求人をチェックしておけば、どの業界がいま儲かっているのかといったトレンドが分かりますし、年収相場も見えてきます。
会社に行くのが怖いくらい追い込まれている人は、とりあえず登録しておいて損はありませんよ。
また、「もうそろそろ本格的に転職活動してみようかな」という人であれば、オススメは転職サイトではなく転職エージェントを使う方法です。
転職エージェントは、職務経歴書の作成から面接対策などを行ってくれて、さらにあなたにマッチする求人を無料で紹介してくれる仲介サービスです。
在職中でも登録や相談が可能なため、まだ転職を検討している段階の人にもオススメできます。
実際に私が転職活動をした際、転職エージェントを利用しましたが、驚くほど転職活動が楽になりました。
というのも、私に合った求人探しから書類の作成、面接対策まで転職活動の全てを手伝ってくれたため、トントン拍子で転職活動が進んでいきましたよ。
こんなに便利なものがあるのかと驚いたくらいです。昔とは違いますね。
転職エージェントの利用は0円ですし、まず最初の一歩はここから踏み出すのが良いでしょう。
それに転職エージェントは「転職者が採用されなかった」または「転職者が入社後、半年経たずに辞めてしまった」場合は稼ぎが一切発生しないため、真剣にあなたの転職をサポートしてくれますよ。
転職エージェントは、国内最大手の
と、外資系に強い
あたりを使えばいいでしょう。
この2社で国内・外資のどちらの求人にも対応可能です。
(外資系に興味がなければ、リクルートエージェントだけでOK。)
3社も4社も登録してしまうと、対応が追いつかなくなり逆に非効率になってしまいますので注意してください。
あと、今は人手不足の影響で会社も採用に積極的ですが、これからまた就職(転職)氷河期に入ってしまう可能性も無いとは言い切れません。
恐怖を感じる職場から抜け出したいのであれば、転職市場が活発な今のうちに行動を起こした方がいいかもしれませんね。