私はコーヒーが大好きです。毎日飲んでいます。
社会人にとって、コーヒーはなくてはならない存在ですよね。
近年、研究により様々な効果や効能があることが分かってきました。
多少のデメリットもありますが、それ以上にメリットの多い飲み物なんです。
目次
コーヒーを飲むメリット
では、コーヒーを飲む事により得られる効果、効能には一体どのようなものがあるのでしょうか。
一つ一つ見て行きましょう。
覚醒作用
まず最初は、代表的な効果の覚醒作用。
コーヒーに含まれているカフェインは、睡眠物質であるアデノシンが神経細胞に作用することを抑制します。
人間は、疲れるとアデノシンが受容体に結合し、脳の働きも遅くなってしまいますが、
コーヒーを飲むとカフェインがアデノシンの変わりに受容体へと結合します。
つまり、アデノシンが受容体に結合出来なくなるという事です。
すでにカフェインと結合しているわけですからね。
その結果、眠気が減少し、その覚醒作用により気分が高まります。
社会人の強い味方、それがコーヒーです。
集中力UP
コーヒーに含まれるカフェインは中枢神経を興奮させる作用もあります。
この作用により交感神経が活性化し、ノルアドレナリンが放出されることで、
集中力が上がり作業の能率がUPします。
仕事をする際、いつもコーヒーを飲んでいるという人はやはり多いですね。
気合を入れたい時、疲れた時、ちょっと眠い時など、コーヒーを飲む事で覚醒し、集中力を高めることができます。
この効果を実感している人は多いでしょう。
しかし、カフェインは摂り続けると次第に耐性が出来ていきます。
これには個人差がありますが、量を増やさなければ覚醒作用が得にくくなってしまうこともあるようです。
もし、最近コーヒーを飲んでも効果が実感できないと思っているなら、しばらくの間飲むのを控える事で対策が可能です。
リラックス効果
コーヒーにはリラックス作用もあります。
コーヒーの香りを嗅ぐと、気持ちが落ち着きますよね。
実はこの時、私たちの右脳にはアルファ波が生じ、
そのアルファ波には脳や体のリラックス効果や、ストレスの沈静化作用があります。
穏やかな昼下がり、気持ちの良い風を浴びながら嗜むコーヒーは最高ですね。
美肌効果
コーヒー含まれるカフェインやクロロゲン酸が、お肌に対して嬉しい効果をもたらしてくれます。
カフェインには前述した通り中枢神経を興奮させる作用があり、これによって心拍数が上がり、新陳代謝がUPするんです。
また、交感神経が刺激されることで血流の流れもよくなり、お肌のくすみが改善します。
他にも、ターンオーバーの促進や利尿作用によるデトックス、便秘解消、肌荒れ改善など、様々な効果があります。
クロロゲン酸はコーヒーの苦味や香ばしさに関係する成分で、
抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑制してくれるため、美白効果が期待できます。
また、皮脂の酸化も防いでくれるため、ニキビ予防などにも効果的です。
消化の促進、ダイエット効果
コーヒーは胃壁を刺激するため、消化を促します。
そのため、食べ過ぎてしまった際などにはコーヒーを飲むのがおすすめ。
また、消化の促進に加え、コーヒーに含まれるカフェインには脂肪燃焼作用があります。
そのため、運動する20分〜30分前にコーヒーを飲むことで血中の脂肪酸濃度が上がるため、効果的に脂肪を燃焼させることが出来るんです。
また、カフェイン以外にもコーヒーにはクロロゲン酸が含まれていますが、
実はこれも、ダイエットに効果あり。
クロロゲン酸は、「脂肪を燃焼させてエネルギーに変換するミトコンドリアという器官」を活性化させます。
つまり、クロロゲン酸が、脂肪を燃焼させる器官を活性化してくれるということ。
これらの作用により、コーヒーを飲むことはダイエットに効果的であると認められています。
食後にコーヒーを飲んで、落ち着いた頃に運動すれば、より効果的に脂肪を減らすことが可能ですね。
この際、砂糖入りコーヒーよりもブラックコーヒーの方が有効。
砂糖入りだと、糖分のカロリーがある分、効率が落ちてしまいます。
ただ、全く運動しないよりは良いので、どうしても苦手な方は砂糖入りでも大丈夫です。
アンチエイジング
アンチエイジングは日本語で「抗老化」、「抗加齢」と書き、その名の通り老化防止という意味で使われます。
老化は主に活性酸素により体が酸化することで起こりますが、コーヒーに含まれるクロロゲン酸には、強い抗酸化作用があるんです。
しかも、野菜や果物よりも多くの抗酸化物質が含まれている上、吸収率もコーヒーの方が上。
つまり、コーヒーを飲むことで高い抗酸化作用が期待でき、老化防止に役立つということですね。
二日酔い防止効果
二日酔いにもコーヒーが有効です。
そもそも、二日酔いによる頭痛は、アルコールを分解した際に出来るアセトアルデヒドが原因。
この物質が血管を拡張させてしまうことで神経が刺激され、頭痛が起きる。
カフェインには血管を収縮させる作用があるため、この頭痛を抑えることが出来るというわけですね。
また、カフェインには利尿作用もあり、アセトアルデヒドの排出を促してくれるため、
二日酔いを早めに改善することが可能です。
病気の予防
コーヒーには、様々な病気に対して効果があるということが、近年研究により明らかになってきました。
コーヒーを飲むことにより、病気の予防が出来るんです。
では、一体どのような病気に対して効果があるのでしょうか。
糖尿病の予防
コーヒーを飲むことで糖尿病のリスクが低下したという研究結果が数多く報告されています。
国立国際医療研究センターで行われた、5万6千人の日本人を対象とした調査では、
週に3〜4杯のコーヒーを飲むことで2型糖尿病のリスクが、男性で17%、女性で38
%程度低下するという結果が出ています。
また、シドニー大学が2009年に発表した、約50万人を対象とした研究では、
一日に3〜4杯のコーヒーを飲むと、2型糖尿病になるリスクが25%低下すると報告しています。
これは、コーヒーに含まれているカフェインや、ポリフェノールであるクロロゲン酸の抗酸化作用が、代謝に関わっているためではないかと言われています。
うつ病の予防
コーヒーの抗酸化物質により、多少はうつ病の予防になるという効果もあります。
1日4杯以上コーヒーを飲む人は、そうでない人と比べうつ病の発生率が1割も低かったそうです。
ただ、4杯という量と1割という数字を見比べたら、本格的なうつ病予防策とは言えないかもしれませんね。
しかし、1日2〜4杯のコーヒーを飲んでいると自殺の危険性は50%も減少すると報告されており、これは抗酸化物質の働きによるものだと言われています。
肝硬変のリスク低下作用
肝硬変とは、アルコールの過剰摂取により起こる自己免疫性肝疾患です。
肝細胞が減少または死滅して肝機能が著しく低下した状態を指し、
肝不全や肝臓ガンの原因となりうる病気です。
ロイター通信は、この肝硬変のリスクが、1日1杯以上コーヒーを飲むことで22%も低下すると報告しており、これはコーヒーに含まれているカフェインやクロロゲン酸が脂肪細胞を抑制するためだと考えられています。
クロロゲン酸には抗酸化作用があり、肝臓内の酸化ストレスを抑えてインスリンの効果を高めてくれるため、
炎症が起きた時に活性化する細胞の働きを抑制できるそうです。
アルツハイマー、認知症の予防
認知症は、その文字通り認知機能や、認識、判断力が低下してしまう症状のことです。
これを引き起こす原因の一つにアルツハイマーがあり、
日本では、認知症を引き起こす原因の6割以上がアルツハイマーによるものだと言われています。
アルツハイマー病にかかると、脳の神経細胞が減少し、記憶を司る海馬を中心に脳が萎縮していき、認知機能が低下してしまうのです。
オランダ国立公衆衛生環境研究所が、コーヒーと認知機能の関係について調査を行なった結果、
コーヒーを1日3杯飲む人は、飲まない人と比べ認知機能の低下が4.3倍も抑えられるということが分かりました。
これには、コーヒーに含まれるカフェインだけではなく、マグネシウムやポリフェノール酸も関与しているとしています。
パーキンソン病の予防
日本には約10万人のパーキンソン病患者がいると報告され、軽度の人も合わせれば約15万人もの患者がいると言われています。
パーキンソン病は、ある特定の神経細胞が死滅することで起こり、その場所によって表情を上手くコントロール出来なくなったり、手足が強張り震えるといった症状が現れます。
これらは全て、ドーパミンを生成する神経細胞の死滅によってドーパミン不足となり、筋肉を上手く動かせなくなることが原因。
そしてその細胞が死滅する原因はαシヌクレインにあり、これが重合することで細胞死に繋がります。
研究の結果、コーヒーに含まれるクロロゲン酸が、αシヌクレインの毒素を軽減する効果があるということが分かりました。
これにより神経細胞の死滅を抑えられ、パーキンソン病の予防をすることが出来るというわけです。
そして、コーヒーに含まれているカフェインも、細胞の生存率自体を上昇させるということも明らかとなっています。
ガンの予防効果
コーヒーを飲むことにより、肝臓ガンと子宮体ガンの予防に効果が期待できます。
肝臓ガンの予防効果は「ほぼ確実」とされ、子宮体ガンに対しても「可能性あり」とのこと。
国立がん研究センターのコホート研究では、コーヒーの摂取頻度によりグループを6つに分け、10年間にわたり調査を行いました。
その結果、コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人は肝臓ガンのリスクが半分も低下する、ということが分かりました。
また、1日のコーヒー摂取量が多くなるほどそのリスクは低下し、1日5杯以上飲む人になると4分の1にまで低下しました。
その理由としては、コーヒーにはクロロゲン酸が豊富に含まれているためだと言われています。
クロロゲン酸はポリフェノールの一種であり、血糖値を改善するほか体内の炎症を抑える効果や抗酸化作用などがあります。
このクロロゲン酸を継続的に摂取することでガンのリスクを低下させることが出来るのではないか、と考えられています。
他にも、コーヒーを1日3〜4杯飲むことで、心疾患や脳血管疾患、呼吸器系疾患の病気で死亡するリスクが、飲まない人と比べて4割程度減少するという研究結果も出ています。
コーヒーのデメリット
ここまでコーヒーのメリットを紹介してきましたが、少なからずデメリットもあります。
早速見てみましょう。
貧血を引き起こす
貧血は、血液中の鉄分が不足することで引き起こすものです。
コーヒーに含まれるタンニンは鉄分と結合し、吸収を阻害してしまいます。
そのため、貧血を引き起こす原因となる事があります。
眠れなくなる
覚醒作用がメリットである反面、それが夜、寝る時間においてはデメリットとなります。
寝る前にコーヒーを飲んでしまうとカフェインの覚醒作用により眠れなくなり、
たとえ眠れたとしても睡眠の質が低下してしまうんです。
カフェインが体内から完全に無くなるのは、個人差はありますが15時間程度と言われており、
4時間〜6時間後までに一気に減り、その後徐々に減少して完全に無くなります。
ですので、睡眠の質を低下させないためには少なくとも寝る4時間〜6時間前までにコーヒーを飲むのがベストというわけですね。
口臭
コーヒーを飲んだ後そのままにしておくと、コーヒーの成分であるタンニンやクロロゲン酸が舌に付着したままになってしまうため、口の中が酸性に傾きます。
そうなってしまうと唾液の分泌が抑えられ、口臭の原因となってしまうんです。
でも大丈夫。対処法は超簡単。
水を口に含み、口の中に残っているコーヒーの成分を洗い流してしまえば、それだけでOKです。
飲み過ぎると胃が荒れてしまう
メリットで、胃壁を刺激する事で消化を促進すると書きましたが、
飲みすぎでこの効果が行き過ぎると、胃が荒れる原因となってしまいます。
特に、空腹時は胃の中に何も食べ物が入っていないため、この時に大量のコーヒーを飲んでしまうと直で胃を荒らしてしまうため注意してください。
もちろん食後であっても飲み過ぎは良くありません。
何事も、適量が一番です。
コーヒーの効果をより高める方法
メリットやデメリットを紹介してきましたが、メリットの方が圧倒的に多いコーヒー。
では、そんなコーヒーの効果をより高めるためには、どのように飲むのが良いでしょうか。
それは、ブラックで飲む事、です。
砂糖やミルクなど、コーヒー以外のものが入っているよりも、コーヒーだけの方がより効果的。
それにはカロリーの問題もあるのですが、余計なものが入っていると脂肪酸の働きが低下してしまうからです。
また、アイスコーヒーよりはホットコーヒーの方がおすすめ。
その理由は、ホットコーヒーの方が、より脂肪酸の吸収が良くなるためです。
アイスコーヒーについて
余談ですが、アイスコーヒーは基本的に日本独自のもので、
海外でアイスコーヒーと注文しても理解されなかったり、ホットコーヒーと氷を別々に渡されたりするそうです。
中には、ホットコーヒーの中にアイスクリームが入った「アイス」コーヒーが出てくるところも。
次第に認知されてきてはいますが、まだまだメニューに載っていない所も多いようです。
まとめ
私にとってコーヒーは仕事をする上で無くてはならない存在になっていて、
仕事中に眠い時、気合いを入れたい時なんかに最適です。毎日飲んでいます。
より集中力を高める事が出来るうえに、病気予防効果までありますからね。
コーヒーは適量を、適したタイミングで飲めば健康や美容に良いですし、様々な効果を得ることができます。
一息つきたい時、リラックスしたい時、落ち着きたい時。
生活の中に上手く取り入れ、その味と香りを楽しみましょう。